丸井グループでは「お客さまのお役に立つために進化し続ける」「人の成長=企業の成長」を経営理念に掲げ、人的資本経営に取り組んでいます。手挙げ制による自主的な学びの場への参加やグループ間職種変更など、多くの社員がさまざまな経験をそれぞれのキャリアに役立てて活躍しています。 連載「カラフルキャリア~これが私の原動力~」では、多様なキャリアで活躍する社員に注目し、その原動力をひも解いていきます。今回は自身の経験を活かし、産休・育休中のママ・パパをサポートするアプリの開発に取り組む深井さんにお話を聞いてきました。
ー深井さんは現在どのようなお仕事をされていますか?
エポスカードの事業企画部という部署で、「エポスペットカード*」の戦略・プロモーション業務を担当しています。本業ではさまざまな部署の方とかかわる機会が多く、部門を横断しながら中長期的なカード事業戦略の策定に取り組んでいます。
また、グループ公認イニシアティブの活動として「ThanQ」という、産前産後のママ・パパの心と手続きをサポートするアプリの開発も進めています。メンバーは4名おり、私はノーコードツールを使ったアプリ開発や、システム関連の業務を担当しています。ThanQは、自分たちの共通のペインから提案した企画ということもあり、同じ志をもったメンバーが、自分の得意分野を活かしながら実現をめざしています。
―本業とイニシアティブを兼業するにあたって何か工夫していることはありますか?
私は今短時間勤務で働いているので時間が限られている中、やらなければいけないことも多いのでタスクの優先順位をつけることを心がけています。また、私の所属している部署ではフレックス制を導入しているため、テレワークの日は長めの勤務時間にし、出社の日はお迎えに間に合うように短い勤務時間にするなど、柔軟な働き方ができる点はとても助かっています。
現業とイニシアティブを兼業で取り組む良さとしては、イニシアティブのメンタリングを通してさまざまなフレームワークやスタートアップ企業が使う考え方を学ぶ機会があるため、本業での視野が広がりますし、何か課題を整理する際にとても役立っています。ほかにも、本業とは違うことに取り組む時間があることで、新しい自分に気づけることも魅力だと感じています。本業での自分とは少し違った視点や考え方に触れる中で、自分の意外な一面を発見できるのがおもしろいですね。
―大変忙しい中でも充実されてる様子がわかります!そんな中でやりがいを感じることはなんでしょうか?
たくさん悩み、試行錯誤してつくり上げたものが形になり、それを受け取った方々から感謝や喜びの声をいただける瞬間に、大きなやりがいを感じます。特に、イニシアティブ発足のきっかけとなったDX研修では、ライフイズテックさまの研修やメンターの方と相談しながら、より良いものへとブラッシュアップしていく過程で、多くの学びを得ることができとても楽しかったです。
その経験が「ThanQ」の最優秀賞受賞につながったことで、さらに自信がつき、このアプリを絶対に実現するぞ!という強いモチベーションが生まれました。やりがいを感じるのは、こうした多くの人と協力して成果をつくり上げ、その成果が誰かに喜ばれることだと実感しています。
アプリ甲子園では最優秀賞とオーディエンス賞をW受賞しました
(写真一番左が深井さん)
さまざまな挑戦を続ける深井さんですが、そんな深井さんにも今までいろいろと葛藤した場面があったそうです。
深井さんに書いていただいたものをもとに作成
ー今までの経歴の中で深井さんの働くモチベーションが高まったのはどのような時ですか?
まずはじめはレディスシューズの販売を担当していた時です。当時のショップでは、お客さまと接するたびに表面的なニーズだけでなく、その裏にある本質的なニーズを考え、それをメモに残す取り組みを行っていました。実際に本質的なニーズを汲み取り、お客さまが喜んでくださった瞬間はとてもうれしく、接客を心から楽しめるようになりました。
その後、本社への異動を経験しましたが、初めての本社業務では自分の力不足を痛感し、自信をなくした時期もありました。それでも、マルイとして初めてのInstagramアカウント開設を提案し、実現にいたったことで大きな達成感を得られ、再びモチベーションが高まりました!
販売員時代、お客さまの喜ぶ顔を見るのががとにかくうれしかったです
(中段の一番右が深井さん)
販促担当時代は考えたことが形になり、毎日充実していました
(一列目中央が深井さん)
ー産休・育休を経て初めてのエポスカードへの配属は希望通りでしたか?
希望通りでした!入社当初は「誰かの生活を彩る」仕事として小売事業に携わりたいと思い入社を決めましたが、丸井グループで働く中で、小売に限らず「誰かの生活を彩る」仕事はできるのではないかと思い、成長の機会としてエポスカードへの希望を出しました。
―復職後は環境の変化も大きく業務に慣れるのも大変だったと思いますが、すぐにDX研修に応募しようと思ったきっかけは何ですか?
配属先はエポスカードの中でも、クレジットカードやフィンテック業界についての深い理解が求められる業務が多い部署で、復職直後は目の前の仕事をこなすことで精一杯でした。ただ、その1年後に異動があり、新しい部署に配属された直後にDX研修の公募を知りました。「新しいスタートを切るチャンスだ!」と思い、迷わず応募しました。
もともとWebに関連する仕事に興味があり、「いつか自分でサイトやアプリをつくってみたい」という思いもあったのですが、その一歩をなかなか踏み出せずにいました。それだけに、業務時間内で必要なスキルを学べる研修はとても魅力的でした。初めて挑戦することへの不安もゼロではありませんでしたが、それ以上に「楽しみ!」という気持ちが大きかったです。
ーチャレンジをし続けられる原動力を教えてください!
もともと新しいチャレンジをするのは好きでした。しかし子どもが産まれる前はフットワーク軽くできていたことが昔と同じようにはいかないなとギャップを感じ、自信をなくしてしまうこともありました。でも、仕事を通して少しずつ新しい自分に成長していきたいという思いが強くなりました。
入社当初から「自分の生み出したサービスやモノを通じて誰かの生活を彩り、豊かにしたい」という気持ちを持っているので、その気持ちを忘れずに、新しいチャレンジを通じて目標に近づいていきたいと考えています。
ー現在のお仕事の中で誰かの生活を彩ることができているなと実感する瞬間はありますか?
現在、ThanQアプリの実装に向けて活動している中で、丸井グループの社員にもアプリのトライアルに参加していただいています。その際に、応募文の中で「私が産休・育休を取得したときに、このサービスがあったら良かった」「絶対に実現してほしい」といった温かいコメントをたくさんいただきました。これらの言葉がきっかけで、このアプリは誰かの生活をより良くする手助けになるのだと確信しました。
また、見えないところで多くの方に支えられていることを実感する瞬間も多いです。
たとえば、現在作成中のアプリには「先輩ママ・パパ相談」というコーナーがあり、産休・育休に関する悩みや解決策を募集しています。そこで、実際に経験者から寄せられたコメントやアドバイスがどれも非常に貴重で、皆さんの温かい支えを感じることができました。このようなフィードバックを受けて、産休・育休に関わる問題がどれほど深刻であるかをあらためて実感しています。だからこそ、このアプリのローンチを必ず成功させ、悩みを抱えるママ・パパの力になりたいと強く思っています。
ー最後に深井さんが今後チャレンジしていきたいことがあれば教えてください!
ThanQの開発で、ノーコードツールを使ったアプリ開発ができとても楽しかったので、今後は自分でフルスクラッチ*でアプリ開発ができる くらいのスキルを学んでみたいなと思っています!何かを生み出すことが好きですし、その過程で学ぶことも楽しんでいるので、これから自分のできることをさらに広げていき、もっと多くの人々の生活を彩る手助けができるようになるといいなと思っています。
フルスクラッチ*:既存のものを流用せず、何もない状態からゼロから開発を行うこと