ダイバーシティ&インクルージョン
2022.2.25

Z世代に聞いてみた!「性別役割分担意識ってどう思う?」

Z世代は社会課題についての関心が高く、特に「ジェンダー」への興味関心や社会課題意欲が高いと言われています。多様性や女性活躍などが重要とされている現代で、これから社会に出る高校生は、「性別役割分担意識」について何を思い、どのように考えているのかを聞いてみました。
※性別役割分担意識とは…「男性は仕事、女性は家事育児」といった、性別だけを理由とした固定的な役割分担の意識のこと

目次

    性別役割分担意識の見直しに向けて

    これからの未来に向けて、現在丸井グループでは「性別にかかわらず一人ひとりが活躍できる企業文化の醸成」をめざし、21年度から手挙げのメンバー43名による「ジェンダーイクオリティプロジェクト」を立ち上げ、活動しています。
    今回はこのプロジェクトの活動の一環で、丸井グループ本社と同じ東京都中野区にある大妻中野高等学校の生徒の方に社内で実施したアンケート結果をもとにインタビューをさせていただきました。

    将来世代である大妻中野高等学校の生徒さま4名にインタビュー

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    今回ご協力いただいた4名の皆さん

    ――皆さんは日常生活の中で「女性だから」とほかの人から性別で役割を分けられたり、または「男性だから」「女性だから」とご自身で分けてしまった経験はありますか?

    Aさん:「女の子だから料理くらいできなきゃね」という言葉を聞くと、少し引っかかります。料理って女の子だからできるわけではないし、やらなければいけないわけでもないので、性別で判断されることが嫌だな、と思いました。

    Bさん:小学校の時に生き物のお世話をする係があったのですが、それを決める時は女子だけが放課後呼び出されていた記憶があります。「お世話係=女子」という決めつけによるものだったかもしれないな、と今になって思います。

    Cさん:親戚の集まりの時に、お父さんはずっと座っていてお母さんは走り回っている、という経験があったことを思い出しました。ただ、このことは自分自身にとって普通のことで、あまり疑問に思ったり深く考えたりしたことはなかったです。

     

    皆さんにお聞きしたところ、後になって思い返してみると、学校生活の中やその他普段の生活において、性別によって分けられることに対してモヤモヤした場面がある、ということが分かりました。一方で、多少の違和感がある場面でも「それが当たり前だから」と深く考えたことがなく、今回この対話をして初めて立ち止まって考えたという意見もありました。

    この後プロジェクトメンバーから学生の皆さんに社内で実施したアンケートデータをもとに性別役割分担意識が起こる背景や実際に起きていることについて座談会を実施しました!

    ◆社員アンケート

    ジェンダーイクオリティプロジェクトでは2021年7月に、性別役割分担意識が実際に及ぼす影響として先述の「性別役割分担意識についての考え方」の項目と併せて「家事育児分担比率の男女ギャップ」「時間の使い方満足度の比較」についても丸井グループ社員を対象にアンケートを実施しました。

    共働き世帯の家事育児分担比率について、理想は「男女共に半々であるべき」と回答した方が最も多いのに対し、実際の家事育児分担比率は「女性が7割」と回答した方が男女共に最も多く、共働きであっても女性に偏っている現状が明らかとなりました。「時間の使い方満足度」の項目では、男性はライフステージの変化に伴う満足度の変化は見られなかったものの、女性は結婚、出産を経るごとに満足度が下がり、性別間でのギャップが大きくなる傾向が見られました。

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    ――男女の性別役割分担意識について、どんな社会、どんな未来になったら良いと思いますか?

    Dさん:性別が理由で不利益が起きないようになったら良いと思います。例えばおもちゃや色なども、女の子だからこういうものの方が良いよね、男の子だからこういうものの方が良いよね、というようにまわりが決めつけなければ、平等に機会が与えられてもっと可能性が拡がることもあると思います。

    Bさん:「時間の使い方満足度」の結果から、このような目に見えない形で男女に差が生まれていることに驚きました。また、このデータでは女性の不利益がフォーカスされていますが、男性にも見えない生きづらさがあるのでは、と思います。このような差を少しでも縮めるために、性別でその人を型にはめない考え方が広まってほしいと感じました。

    Cさん:今日の話を聞いて、自分としては当たり前だと思うことに違和感がある人もいるし、一方でそうでない人もいるんだということがわかりました。このジェンダーに関する問題にはいろいろな考えがあるということをあらためて知りましたし、私たちは自分の考えをほかの人に強要してはいけないと感じました。

    Dさん:性別でその人を判断するのではなく、その人自身を見て判断できる世の中になったら良いですよね。女子校ということもあり、私たちは普段、同い年の異性と接する機会があまりないのですが、塾などで接した時に感じることは、その人が何に興味があるのか、何に問題意識を持っているのか、とその人を知ることから始めることが大切だということです。性別によって「こうあるべき」という話では女性の不利益がフォーカスされがちですが、男性も苦しんでいる人がいるのでは、と思います。

    Cさん:何かを始めるチャンスは皆平等であってほしいですよね。性別が理由で自分のやりたいことができないことはないようにしたい、それがなくなればもっと生きやすい社会になるのでは、と思います。世界ではジェンダー平等が進んでいるなか、日本ではいまだに性別役割分担意識というものが根付いているように思えます。すべての人が生きやすい社会をつくっていくためにも、いろいろな意見を認め合うことが必要だと思います。これからもたくさんの人にジェンダーについて考えてもらいたいです。

    Aさん:社会や人が、柔軟に対応できるようになると良いと思います!

    今回の座談会を通じて、Z世代である学生の皆さまからは「性別を理由に不利益が起きたり可能性を狭められることなく、個人を見てもらえるような社会・未来にしたい」といった声があがりました。
    一方で、「そこに性別役割分担意識に繋がるような事象があるのに、それを感じなかったり、気づいていなかったりすることが一番怖い」といった意見もあり、対話したことで、初めて気づいたことがたくさんあった、という声もいただきました。

     

    Z世代の皆さんとの対話を受けて、日々の生活の中で自然と起こっている事象が、実は性別役割分担意識につながっていることがある、ということに気づき、今回のように周囲の方と対話をして立ち止まって考えることが大切だと感じました。世代や立場を越えた対話の積み重ねが、性別役割分担意識の見直しにつながるのかもしれません。

    丸井グループ ジェンダーイクオリティプロジェクトでは、性別にかかわらず活躍できる企業文化をつくるため、今後も活動を続けていきます!同じ想いや課題を有する人、ジェンダーイクオリティな新しい未来のあり方を模索している人、一緒に取り組んでみませんか。この指とーまれ!

    ■ジェンダーイクオリティプロジェクトによる過去の対談・インタビュー記事はこちら!
    https://www.to-mare.com/tf/2021/008.html
    https://www.to-mare.com/news/2022/post-64.html

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