2024年5月に育児・介護休業法が改定され、子の年齢に応じた柔軟な働き方を実現するための措置や育休の取得状況の公表義務が拡大されました。丸井グループでは6年連続で男女ともに育休取得率100%を達成しており、出産や育児といった社員のライフイベントをサポートする制度の整備や組織風土醸成に取り組んでいます。本記事では、現役の就活生であり、広報室で長期インターンシップをしている私が、丸井グループで働くパパ・ママに仕事と育児の両立について話を聞いてきました。
まず初めに、保育園に通う5歳の娘さんを育てながら、夫婦ともにフルタイム勤務で働いている広報室の先輩パパ社員に直撃しました。
母が専業主婦という家庭で育った私にとって、こじおさんファミリーの連携プレーは驚きの連続!!
―仕事と育児を両立するために、普段はどのような働き方をされていますか?
私が働く広報室では業務内容や持ち回りの当番に応じて出社・テレワーク勤務どちらもありますが、昨年度より導入したフレックス制度もうまく活用しながら、仕事と育児を両立しています。出社の日はどうしても子どものお迎え時間に間に合わないので、保育園のお迎え・食事の準備・お風呂のお世話などを妻にお願いしています。
逆に私がテレワーク勤務の日は、フルタイムで働く妻が子どもの心配をせずに仕事に集中できるような体制をとっています。また、フレックス制度によって勤務時間も柔軟に選べるので、子どもの習いごとの送り迎えや家族と過ごす時間をつくるなど、業務の繁閑のバランスを見ながら時間を有効に使えるようになりました。
ーテレワークやフレックス制度って、子育て中の社員にとって強い味方なんですね。
すごく助かっています。
また、いざという時に取得できる制度に子の看護休暇があります。取得できる単位が日ごとだけでなく1時間単位でも可能なので、午前中に子どもを病院に連れて行き、午後から出勤することも可能です。子どもが小さいと体調を崩すことも多いので、こういった制度があることは安心できるポイントですね。
先日も子どもが熱を出してしまったので、テレワークしながら子どもの様子を見つつ看護休暇を2時間だけ取得し小児科を受診しました。丸1日お休みするのではなく子どもの体調に合わせてテレワーク勤務と時間単位の看護休暇取得をすることで、業務を滞らせることもなくとても助かりました。
―テレワーク勤務やフレックス制度を活用されているとのことですが、職場全体でのサポート体制や特にチームからの理解についてはどのように感じていますか?
子どもの急な発熱でお迎えが必要になった際など、チームに迷惑をかけてしまうこともありますが、それでも安心して働ける環境が整っていると思います。会社全体に社員一人ひとりの成長を支え合う風土が根づいており、子育てに対する支援もその一環です。男女問わず育児に参画するために職場全体でサポートし合う雰囲気がありますね。
特に、管理職向けには育児をしながら働く社員をどうサポートするかの研修も行われており、例えば、子どもが急に熱を出して迎えに行かなければいけない時でも「早くお迎え行ってあげて」「引き継ぐことあったら代わるよ」と上司からそのような対応や言葉をもらえるのは、気持ち的にも安心します。
―子供の送り迎え(保育園・幼稚園や習い事など)や育児・家事の分担についてどのように話し合っていますか?パートナー間のルールなどはありますか?
お互いフルタイムで働いているため、育児・家事は基本的に二人で分担しています。ですが、仕事が忙しい時期などは帰宅後へとへとで何もできないことがあるので、時には家事をサボるのもOK!!このあたりは暗黙のルールになっていますね。
また、我が家ではお互いにプライベートの時間を大切にしていて、週に1日、お互いの自由時間を設けています。その日はパートナーに子どもを預け、好きなことをして過ごします。家族全員で過ごす時間は少し減りますが、自分の時間を持つことで、かえって家族と過ごす時間がより大切に感じられるようになりました。子どもが小さい時から、お互いにすべての育児・家事ができるようにしていたので、そういった意味でも育休中に一通りできるようになることの大切さを感じますね。自分の自由時間は健康ランドで日が変わるまで酔っぱらっています!
―そうなんですね。フルタイムで働きながら育児を分担するのは簡単なことではないと思うのですが、何かきっかけはありましたか?
実は、私は新卒ではなく結婚し子どもが生まれてから中途採用で2年前に丸井グループに入社しました。前職では毎日終電で帰宅する日々が続いていたため、子どもの育児は妻にお願いしていました。もともと育児・家事に関してはお互いがすべてできるようにしておこうという意識はもっていたのですが、妻の負担が大きく、このままの生活を続けるのは難しいと感じ、転職を考えるようになったんです。
転職後は明らかに子どもと一緒に過ごす時間が増えましたね。「パパ一緒にお風呂入ろう!」「一緒に寝よう!」と、子どもからうれしいリクエストをもらうこともたくさんあって、転職して良かったなと実感します。
―パートナー同士が異なる会社で働くうえで大切にしていることはありますか?
そうですね、お互いを尊重することだと思います。もちろん仕事が忙しかったりうまくいかなくてイライラしてしまうこともありますが、パートナーが家事にまで手が回らなかったとしても、「今日は大変だったんだな」と理解するようにしています。
日常的にどちらかに育児や家事の負担が偏っていると「自分ばかり大変だ」と感じやすくなりますが、その点はお互いの大変さを理解し合っているので、あまり揉めることはありません。担当などには固執せず、余裕のある方がやるというスタイルなので、あまり細かく決めずに柔軟に対応していますね。
―仕事と育児の両立において目標はありますか。
育児は、親が我慢して犠牲になるような感覚がある人もいるかもしれませんが、子どもも自分たち夫婦も我慢しないで、やりたいことに挑戦できるような環境にしたいです。そのために子どもも含めてサポートし合っていけるようになれると良いなと思います。
次は、マルイの店舗で働くママ社員にインタビュー!
土日を含め、シフト制で働く社員がどのようにして子育てと仕事を両立しているのか、有効な時間の使い方など聞いてみました。
―現在は神戸マルイの営業担当としてフルタイム勤務で働いていらっしゃると思いますが、4年前までは短時間勤務だったんですよね?
今は二人の娘も大きくなったのでフルタイムで働いていますが、次女が小学校3年生までは1日5時間の短時間勤務でした。その後、次女が小学校を卒業するまでは時間帯限定(早番固定)の制度を利用してフルタイム勤務、中学生になったタイミングで通常の勤務形態に戻りました。所属がマルイ店舗のため、一般的な企業で働く時間よりも始業・就業時間が遅く、早番固定でも帰宅時間は20:30ごろになっていました。
― 帰宅時間が20:30ごろというと、お子さんがいらっしゃる方にとっては家庭内の連携が必要だったのかなと思いますが、どのようにされていたのですか?
ありがたいことに夫の会社は自宅からも近くて残業が少なく、定時で上がることがほとんどだったので18時ごろには帰宅していました。そのため、私が帰宅するよりもずっと前に夫が家にいてくれました。
―夕食づくりなどはどのようにされていましたか?
私が休日にまとめてつくり置きをしておいたりもしますし、夫も協力してくれます。「冷蔵庫にあるものでつくっておいて」と頼むと、少し難しいようですが、今はミールキットや調理家電など便利なものがたくさんあるので、それらを活用しながらつくってくれています。
今では週に3回は夫が夕食を担当してくれていますね。そんな夫の姿を見て子どもも夕飯づくりに挑戦するようになってきました。ミールキットを使うと自分では買わないような野菜や彩り豊かな食材が入っていて見栄えもよく仕上がるので、「作った感」と「つくってもらった感」がしっかりあります(笑)。少々割高にはなりますが、我が家では欠かせない便利ツールです。
―ご主人も家族が喜んでくれるとつくりがいがありますよね。夫婦間で家事や育児の分担はスムーズにされていたのですか?
特に話し合って家事の分担を決めたわけではなく、私からお願いするというよりは、夫が自然と受け入れてくれていました。食器洗いも以前からやってくれていたんです。
私が短時間勤務をしていたころは、帰宅して18時くらいから夕飯をつくり始めても家族の夕食時刻に十分間に合ったので、夫に夕食を任せることはほとんどありませんでしたが、時間帯限定フルタイムで働き始めた4年前からは、帰宅時間が遅くなり前日の夜に仕込む時間もなかなか取れなくなりました。
「おかずは冷蔵庫の何段目にあって、野菜は自分で切って食べてね」というように、細かくLINEで指示を出していたこともありますが、それも段々も手間になってきて、今ではミールキットを活用するようになりましたね。自然に役割が変化してきたように感じます。
―きっちり担当に分かれて家事を分担するというよりは、気づいた時に自然とやる方がふたりの間ではスムーズに家事の分担ができる感じなんですね。
我が家にとってはそうですね。夫は特に能動的に家事・育児に参画する感じではありませんが、基本的に子どもが好きなので、育児に対する価値観の違いを埋めるために話し合わなければならないという状況もありませんでした。
ただ、夫がしてくれた家事に対して自分のルールを押しつけるのは良くないと思っているので、「料理をつくったらゴミ処理までやって」「シンクのまわりが水浸しだから拭いて」といった細かな指摘はしないようにしています。喧嘩の原因にならないようにバランスを保つことが大切だと思っています。
―マルイ店舗だと土日の出社もあるかと思いますが、お子さんが小さい時はどのように過ごされていましたか?
子どもが小さいころは、週末になると夫が子どもたちを連れて実家に泊まりに行っていました。今では子どもが部活で忙しくなってしまい泊まることは難しくなりましたが、土日のどちらか片方だけでも遊びに行っています。おじいちゃんは娘たちが来るととても喜んでくれるので私たちもうれしいです。
夫が子どもに「今週末は空いてる?」と聞くと、娘が「どちらでも良いよ」と答えることがあって、その時に夫は「そんな悲しいこと言わないで!どっちかに行きたいって言って」と冗談めかして言うんです。夫は本当に親に孫の顔を見せたい気持ちが強いんだなと、その時あらためて感じました。
―特に子どもが小さい時は、急に熱を出してお休みしなければならないことなどもあったと思いますが、その時の周りのサポート体制はどうでしたか?
丸井グループは会社全体として子育てに対するサポート体制が整っていると感じますね。私が産休に入る時も職場のメンバーは快く送り出してくれましたし、復職した時も温かく迎えてくれました。
また、仕事中に子どもが急に熱を出してしまっていた時は「職場の心配はいらないから、すぐにお迎え行ってあげて!」といった感じで早退させてもらっていました。もちろん、申し訳ない気持ちでいっぱいでしたが、お互いさまという雰囲気がありましたし、子育て中の社員も増えてきたのでそういった理解がより広まってきたと思います。
今では娘たちも大きくなり、私が職場でサポートする側に回ることが多くなりました。今後もお互いに支え合いながらうまく連携していきたいですね。